彼にとっての好き。


それはきっとヤレればいいくらいの感覚だと思う。




見た目から軽そうだったし、1年生の子も落とせたら落としたいっていうくらいの感覚だったのかも知れない。



本来ならクライアントに手を出そうなんて下心、以ての外。



そんな彼の真意を暴こうと、あたしはここへやって来たのだ。





――カタッ



志摩先輩は静かに立ち上がる。



冷蔵庫からジュースを取り出すとプラスチックのコップに注ぎ、あたしの目の前に置いた。



「キミ、面白いね」そう言いながら。