志摩先輩は、目線をずらすとこう答えた。



「……正確に言えば、休学だ」


『は?なにそれ。入学したばっかりでしょ?』



志摩先輩がかなり入れ込んでいたという1年の女の子。



夏休み明けから姿を見せず『辞めた』という噂が広まっていた。




志摩先輩にあれだけ構われていた子。



普通なら気にも留めない様な事が、あっという間に噂になっていた。




「これ以上は言えない。それよりキミの――」


『好きだったの?彼女のこと』