「ねぇってば!」



親しくもないのに、おでこの下に引いた腕を揺さぶった。



『………』



目だけで何?と訴えるように顔をあげた時、あたしを呼んだ彼女の目が好奇心いっぱいに輝いていることに面食らった。


今まで一度も話した事もないのに……



「工藤さんにお客さん!」


『……』



……お客?



未だざわついている教室内を見渡すと、どの女の子の目も彼女のように輝いていた。



それはもう興奮状態…といったように。