栞の涙を見て、初めて気付いた。



あたしの大切なもの、ひとつ。


大事な親友、栞。




あのときだって、ただのお節介じゃなく、本当にどうにかしたいと思って志摩先輩に相談するなんて大胆な行動に出たんだと思う。



あたしだって知ってる。


衝動的に起こしてしまう行動は、相手には理解され難くてもその時の本人は、ただ夢中なのだということを。