―――…



「瑶子ちゃんおはよー」



教室を出るとそのまま美術室へ直行した。



あたしはガラガラと扉を開けながら声を掛ける。



「あらおはよう。今日は早いわね。」



手に筆を持ったまま、にこやかに声を返すのは


立花 瑶子(タチバナ ヨウコ)先生。



あたしの数少ない友達の一人



美術教師。28歳。独身。