『先生になんて出会わなければ良かった!そしたらこんなに苦しい想いをしなくて済んだのに!!』



「……全てを否定するのか…?」



『そう!そこが全部間違ってたの!そしたらあたしは北海道に行ってた!お父さんと一緒に、寂しくない生活を送ってたの!!』



あたしはキッパリ言いきった。



お父さんと一緒で幸せかどうかなんて知らないけど、寂しさは紛れたかもしれない。



誰かが居る、その温もりで。




「………」



成瀬先生は、黙ったまま何も言わない。


ただ、悲しそうな目であたしを見つめて。