「アブねーなー」


『危なくたっていいよ。お兄ちゃん!』



あたしはわざとお兄ちゃんを強調する。



顔をあげて成瀬先生に"ニィ"っと歯を見せた。



「ワガママで世話の焼ける妹だな」


『その方が面倒を見る甲斐あるでしょ?頼りにしてますお兄ちゃん♪』





8割方本心でしょ。



そう思いながら、“成瀬先生なしでは存在出来ないあたし”を見せる。



「はい。頼られてナンボです」