ガバッ――



突然成瀬先生が起き上った。




手が繋がっていたせいで、あたしも引っ張られるように体が浮き上がる。



「時間が勿体ねぇ。片っ端から乗りに行くぞ!」


『えっ…』



成瀬先生は中身の空になったバスケットを手に取ると、賑わう園の中央に駆け出して行った。



あたしの手を引いたまま。