あたしが同じ高校の生徒じゃなかったら、こんなことしなくてよかったのかもしれない。



卒業して堂々と成瀬先生の横に並べる、彼に見合った女性になりたい。



そう思うと、早く大人になりたくなった。





運転中の成瀬先生の横顔を眺める。



教師にしておくのはもったいないくらいの美形。



そんな人が、あたしの隣にいる事自体が夢のよう。




あのことがなかったら、成瀬先生とこんな関係になれなかったはず。



だからこそ、運命の出会いだったと思ってる。




あたしが生徒だからとか、そんな事が成瀬先生のブレーキになっているのならそんなもの要らないと思う。



でも、逆を思えばあたし以外の生徒に手を出すなんてこと絶対に嫌。




……なんて矛盾してるんだろう。