「あ、お帰り。随分長かったんだね」



そう言われて教室の時計を見ると5時だった。



LLに行ったのが4時だから、あれから1時間。



あたしは大きくため息をつく。




1時間も……



あたしは何をやっていたんだろう。



「ね、どうだったどうだった?」



栞があたしの腕に絡みよって来る。



『どうもこうも何もない!』



その手をバシっと払って、文句を言った。