成瀬先生の車に乗って自宅へついた。



人のいる気配は全くない。



周りの家々はあかりが灯っているのに、うちは真っ暗。




ただ、タロウがワンワン鳴き喚いているだけ。





「ついたぞ?」



成瀬先生がシートベルトを外して運転席から降りる。



あたしは助手席に座って俯いたまま。



「ほーら、なにしてる?」



助手席のドアを開けられて、成瀬先生が顔を覗き込んだ。