「んー。まだ微熱アリか?そうだ、これも貰って来たんだ」



スーツのポケットから取り出したのは、おでこに貼る冷却ジェル。



1枚だけペロっと入っていて、それをひらひら見せた。




「保健室から調達してきた」


『えー本当に?』


「本当。少し熱っぽいんですよって言ったら、保健の先生がくれた」


『じゃあ先生がおでこに貼ってなかったらダメじゃん』


「あ、そうだな」



成瀬先生は頭をかく。



「まあ、とにかく工藤が貼っとけ」



フィルムをはがすと、あたしのおでこに貼り付けた。