成瀬先生がこんなに傍にいて、


優しく看病してくれるなら、毎日具合が悪くてもいいと思ってしまう。



「なんか飲むか。飯も大して食ってないしな。栄養ドリンクかなんか買ってく―――」


『ここにいて………』




ギュッ……



腰をあげた成瀬先生の手を掴んだ。




水を触ってきた冷たい手と、熱を持ったあたしの熱い体温が交わる。



好きで溢れた熱いあたしの体温……



『なんにも要らないから。ちょっとだけ、こうしてて……お願い』



何かを口にするよりも、欲しいのは温もり。



1人になるのが寂しい。




今だけは、成瀬先生を傍に感じていたかったから―…