『ねぇねぇ結婚は?考えたことないの?』



適齢期の女性に向かって言うにはナーバスすぎる話だとは到底分かるわけもなく、あたしは遠慮もせずに聞いた。



「えっ?やだ、プレッシャーかけないでよ」



瑶子ちゃんは、さっきからさくらんぼをパクパクと口へ放り込んでいる。



その顔はさくらんぼのように真っ赤だった。




こういう話はどうやら苦手分野みたい。




でも女性だし。


それなりに結婚願望はあるはず。



周りの友達がお嫁に行けば行くほど。



早く瑶子ちゃんにも素敵な人が現れないかと心の底から思った。