「松本紗希!」



突然声を掛けられた。




松本紗希…




その名前であたしを呼ぶのは……




そこには、優しい笑顔で頬笑む成瀬先生が居た。





「まさかまた会えるとはな」





あの時と同じようにスラリと細い手があたしに伸びて、頭の上に軽く落とされた。






……恋だった。