翌日。

青山刑事は秋山を取調べた。青山は先日、真由美と山崎生徒を応対した刑事である。

「お前は今まで何人殺したんだ?」

「二人です」

「河合亜美と五月義隆か?」

「違います。俺が殺したのは、一年前に三木。半年前に田中です」

「ほほう。じゃあ、五月と河合については否認するんだな? まあ、いい。時間はたっぷりある。落としてやるよ。必ずな!」

「…。五月と河合は殺ってないって言ってるだろ! 俺はゲイだ! そして、五月のことが大好きだった。その俺が五月を殺すわけないだろ!」

「じゃあ、質問を変えよう。なぜ、田中を殺した?」

「それは田中が五月に恋をしていたからです」

「恋敵ってやつか…」

「そうです。佐竹を利用して、殺させました」

「佐竹誠一だな?」

「はい。五月を刺して、今は刑務所に入っています」

「お前は佐竹に命令して、田中と五月を殺させようとした。佐竹は、田中はうまく殺したが五月はしくじり、刑務所に入った。だから、今度は直接お前が五月を殺したんだな?」

「いや。俺が佐竹に殺害を依頼したのは田中だけです。誓って、五月と河合は殺ってない」