出勤していつものように事務所で煙草を吸いながら携帯の受信メールに返信をしていた。



なんだか店の入口が急に騒がしくなったのでモニターから入口の監視カメラをチェックする。



「またかよ。」



独り言を呟いて鏡で髪型が乱れてないか確認。



その時、事務所の扉が勢いよく開けられた。



「彩志ー!早くしろ!お前の姉ちゃんが参観日来たで!」



「参観日って(笑)。姉ちゃんでもないし(笑)。」



店長の夏希さんのおかげで少しイライラしてた気持ちがおさまった。



夏希さんはわかってくれてたのか俺の肩を力強く叩いて笑顔を向けてくれた。



ライターと携帯をジャケットにしまって夏希さんとホールに向かう。



遠くから見ても華やかな女だ。



肌が白く華奢な体。



上品に巻かれたゆるい内巻きの長い髪。



タイトなワンピースが良く似合う。



「失礼します。お久しぶりじゃないですか!」



高鳴る気持ちを抑えて営業スマイルで席に着く。