「次はちゃんと道覚えとけよ。何飲む?」



「彩志は?彩志に合わせるわ。」



「あー。これからも通ってくれるなら焼酎のボトルおろしとく?それなら料金が次からだいぶ安くなるけど。」



焼酎のボトルはうちの店で1万円〜1万5千円までで5種類。



水割りやソフトドリンクで割るので1杯千円のビールやカクテルを頼むより1回焼酎をおろしてしまえばしばらく安くで遊べるのだ。



美桜の遊びかたや仕事をまだ知らなかったから美桜にゆだねるしかない。



ぷっと美桜が吹き出す。



「単価上げる気ぃないん(笑)?

美桜はビール。

あんたが焼酎飲みたいなら焼酎おろしたらええし、

お酒飲みたくないならソフトドリンク頼みぃ。

ビールやカクテルがいい?」



「じゃあ俺もビールもらうなぁ。ちょっと待ってて。」



膝掛けを美桜の足にかけ、厨房に向かう。



当時ぺーぺーホストだったから自分でドリンクを取りに行かないといけなかった。