[あー、そういうことか。]



[もっと焦らんでえぇの?]



[アイツは俺の生徒なだけだから
お前に惚れようがどーでもいい]



嘘。

十分、焦ってるっての。



[ふぅん。つまらんなぁ
俺、嘘つきって大嫌い。
山木はいつまでそこにおんの
邪魔やねんけど?]



[八城くんの馬鹿!!]



ガラガラッ!



ピシャリと閉められたドアの
向こうに消えた山木。