[先生ー、おらんの?] 八城くんだ。 また厄介なのが来たな‥‥ シャッ [どーした、八城。] カーテンを開けた先生の後ろ姿を 見送ったあと あたしも続いてカーテンの外へ。 [あれ何で、一緒におんの?] [今日やってた勉強、教えてたんだよ。 八城は、怪我か?] [あー、うん、そうやねんけど。 美胡ちゃん何でそんなに顔赤いん?] ビクリ、と肩が震えて 背中に冷たさが走る。 八城くん、目笑ってない。