「…だが、私は何と呼ばれようと傭兵をやめる気はない…」
「何故?」
「…今まで私が殺して来た者達への…私なりの償いだからだ…」
亜寿華は、少し微笑んで部屋をあとにした
部屋を出た亜寿華は、聖哉の部屋へと向かっていた…
「……人殺し…か、久しぶりに言われたな」
そして、聖哉の部屋の前で立ち尽くしていた
「…亜寿華か?…」
「!?…聖哉!!起きていたのか?」
亜寿華が慌てて部屋に入ると、傷口も閉じていない聖哉が上半身を起こそうとしていた
「起きなくて良い…良かった、お前が生きていて…」
亜寿華はうつむいて泣いていた
「はは…俺のために泣いてくれんのか?嬉しいな…でも、今は亜寿華の笑顔が見てぇな」
亜寿華の頭を撫でながら聖哉は満面の笑みを浮かべていたが、ふいに聖哉の顔が曇った
「…亜寿華…ほんとはこの家、来たくなかったよな…わりぃ…」
「…聖哉が謝ることではない!……それに、聖哉が助かるのであれば…私はどこへでも行ける」
「……………」
「………確かにこの家に来ることは出来る限り避けたかった、しかしいつかはけりをつけなくてはと思っていた…お前がきっかけを作ってくれたんだ…」
「そっか…まぁ、俺に感謝しろよ!!」
「ふっ、明日の朝には此処を出る…支度しておけよ?」
聖哉の返事を聞き亜寿華は、自室に戻った