「なぁ、奈緒……おまえと郁人って、付き合ってんのか?」


「――えっ?何、急に……。そんなことあるわけないじゃない!自分が一番、よく知ってるでしょ!」



隼人のデリカシーのない言葉に、憤りを感じた。 



「そっか。じゃあ、やっぱり郁人の一方通行なんだな」


―――…? 



次の言葉を待つが、なかなか出てこない。痺れを切らした私は尋ねた。 


「郁人と何かあったの?」

こちらを見ようともしない隼人。


腕組みしながら[治療中]と表示された部屋をじっと見つめている。