小屋を出てすぐに振り返り、開いたドアから強盗さんの方を見たけど、私にへは全く気をかけてる様子はなかった。



「………………」



私は…予定外の余計な人質。

本当ならいてほしくない存在。


私なんかが側にいても、きっと迷惑なだけなんだ。



凶器だって持ってるんだから私を殺す事だってできる。


でもそれをしなかったのは…それこそ私の死体の処理に困るからだ。



それに、これ以上余計な罪はかぶりたくないもんね。


ごめんね、強盗さん…。





でも、やっと解放された。
やっと家に帰れるんだ。


天気もいいし、ナビもある。



…最初に望んでた事ができるっていうのに、どうしてこんなに辛いんだろ…。



急な生活の変化で、頭がおかしくなっちゃったのかな。


だったら、尚更早く帰らなきゃ…。



私はケータイを開くと、ナビ機能を起動させた。