…トイレで、目が覚めた。
窓のない小屋だけど、壁の隙間から射してくる陽の光で朝が来た事がわかる。
家に帰れなくなっての2回目の朝だぁ…!
まだ寝ている強盗さんを起こさないように、そっと身を起こす。
それから身体に毛布をまとうと、ドアを開けて外に出てみた。
「…わぁ………!」
ほんのり霧のかかった白い景色。
まだお日様の位置の低いの早朝。
山のキレイな空気が私の肺に入っていく。
足下はじんわり湿っているけど、雨はすっかり上がって空は雲一つない快晴。
「よかったぁ。
今日はいいお天気だよ」
空気がひんやり冷たくて裸に毛布1枚はゾクゾクするけど、でも山のキレイな空気が清々しささえも感じさせた。
「よし、早いうちに服を洗濯して干しておこう!」
私は小屋の裏でこっそり用を足すと、また中に戻った。