確かにあったかい気候ではないし、裸に毛布だけじゃあもう1枚欲しいような寒さはあるけど、濡れて冷えた身体の時ほどゾクゾクとした寒さはもうない。



「…また、一緒にくるまろうか?」



「いいよ、無理すんじゃねぇよ」



「無理じゃないよ」



私は丸くなった強盗さんの背中にまわり、自分の毛布を開いて強盗さんを包み込みように一緒に入った。



「今度は強盗さんが中だよ。
ね、あったかい?」



「…………まぁな」



「あは。よかった」




さっきとは反対の立場になったので、真っ裸の私が毛布にくるまってる強盗さんを包んであげてる態勢になったのだ。



「あんまりくっつくと、ヤっちまうぞ」



「もう襲わないって、強盗さん言ったよ」



「…チッ」



舌打ちすると、強盗さんはそれ以上何も言わなかった。