「…はぁ はぁ はぁ…」



小屋の中に着くと、強盗さんは負ぶっていた私を下ろし、大の字になって倒れた。


大雨の中、小柄でも大人1人背負って歩いたんだもの、よっぽど疲れちゃったのよね…。



「…ありがと…」



とだけ言った。

でも私だって体力は限界かも。
へたり込んだまま、もう立ち上がる気力もない。



と思っていたら、強盗さんは起き上がった。



「このままでいたら風邪引いちまう」



立ち上がると、強盗さんはおもむろにずぶ濡れになった服を脱ぎ始めた。



「お前も早く脱げ」



「え…」



「そのままでいる方が体温奪われるぞ。
着ているもの全部脱いであの毛布にでもくるまるんだ」



着ているものって…私、着替えとか何も持ってないのに。

は 裸で一緒に毛布にくるまれって言うの!?



「…もう襲いやしねぇよ。
毛布なら2枚あるから安心しろって!」



あぁ、強盗さんたち2人が暫く立てこもるつもりで用意されてたんだから、毛布2枚あって当然か。