朝陽が壁の木の間を縫って私の顔に当たる。



…眩しい。


だけど、これこそが生きてる証って気がする。


さぁ、このお日様が登っているうちに一歩でも前に進まなきゃ!



そう思って四つん這いの手を前に出した時だった。



…♪♪♪ ♪♪…


「!!」


私の小さなショルダーバッグから、聞き慣れたメロディーと振動が響いた。


私のケータイだ!

ケータイに、誰か電話をかけてきた!


あたふたとショルダーバッグを開けて中のケータイを手に取る。


その瞬間、



「オイ!」




後ろから放たれた声。


ゆっくり振り向くと、銃口を私に向けた強盗さんの姿が目に入った。



「…逃げられるとでも思ったのか?」



…見つかっちゃった。

どうしよう、どうしよう…!!