「ごめんな…」



ロープの痕を優しくさすり、強盗さんは目を伏せている。



「だ 大丈夫だよ!
こんなのすぐ消えちゃうから。
強盗さんは気にしなくていいんだよっ」



うつむく強盗さんの顔を下から覗き込むように、私は見上げた。



「私…強盗さんの事、世界で一番大好きだよ!」



「…もっと言え」




「えっ?うん。
強盗さん、大好き!大好きぃ!」



「もっと!」



「大好き!
愛してる!!」



「優…っ!!」




がっしりと身体を抱かれ、これ以上ないくらい力強くギュッと身体と身体を密着させた。




「ありがとな…」



「うん」



「優しく、抱いてやるよ…」



「…うん」



強盗さんにお姫様抱っこされると、私たちはベッドの方へ行った。




強盗さんと…優しく優しく愛し合う為に。