そんなあたしが、
甘~い恋のラブストーリーな漫画を
描いてるって皆に知られたら?


馬鹿にされるだけだし、
きっと漫画だって盗まれて、読まれる。


そんなの絶対に嫌。

両親も知ったらきっと…。



ここまでくると、
瑠未は自分の部屋のドアを
ゆっくりと閉めた。


だから、漫画のことは
今まで誰にも話したことがない。


「漫画家」
という夢を持っているということも。



「…」

足の踏み場もない部屋を見て、
改めて自分の情けさに気づいた。


ゴミ収集車に乗っているような気分だ。