これを見ると、
日野先輩のことを思い出すんだ。


「はぁあ~…」


瑠未はグッタリ椅子にもたれると、
棚に並ぶゲームカセットを見てみた。


今じゃ、この乙女ゲームで
ドキドキしないのかな?

だって今は、
日野先輩のことが好きなんだから。



そう思うと、
試さないわけにはいかない!




ーポチッ…。



瑠未は画面に映る
いつもの男を目にした。


《Hello。僕のレディー。
会いたかったよ。
今日は2人でレストランに
行かないかい?》




・・・

沈黙。