麻美ー
と呼ばれ振り返る。


後ろには大好きな人


「国語の教科書忘れちゃってさー
悪いけどかしてくれ!」


「何回忘れれば気が済むのよ!
ロッカーにでも入れとけアホ!」


あたしは、ぱこーんと教科書で頭を叩く。

我ながらいい音と感心


「いった~
暴力変態やろーめ!
だから彼氏できないんだよ!

つかお前本当に女?
こんな可愛げのない女みたこ…って痛っ!」



あらいい音。
このぱしーんって音がいいよね。
うん。



「あたしが変態だったら歩は超ウルトラスーパー変態ってことか。

ああなるほど。」



「俺は変態じゃなーい!
でもその名前変態抜かせば意外にかっこよくね?」



「…あたし歩のセンス疑うわ……


ちょっと待っててね。」