「………前に、一回だけ来たことあるんだよね。この砂浜に」


「一人で?」


「いや……友達と。友達と一緒に」


「へぇーよく見つけたね」

「友達の思い出の場所なんだったんだ」


「へぇーじゃあ私の知ってる人かな」


「どうだろうな…」


私の昔の記憶はあやふやで幼なじみである四人のことしか覚えていない


誰か、私たちの他にこの砂浜に来てたことあったかな…



………覚えてない



「なんかさ、今日引っ越してきて無性にこの海が見たくなってさ」


「そうなんだ」


きっと弦くんにとって、その友達は大切な存在だったんだろうな




そうこの会話で感じる