「俺はタカナシユズル。」

そういって近くにあった木の棒で砂に高梨弦と書いた彼


「だから、俺は蒼空ってやつじゃない。何よりお前とは初めて会った」



蒼空じゃない……


あまりにも似ているから蒼空かと思った
いや、そう確信していた


名字の読み方が一緒
話したあとにニッっと口角が上がるのも一緒
何よりこの温かさが一緒


「大丈夫か?」



そういわれて現実に引き戻される


私、知らない人に泣き顔みられた…?


あぁーやってしまった


ヤバいよ

どうしよう。
びっくりしたよね
突然、蒼空とかいって泣き始めたんだし…


私、変な人だよね…