これは、大きなチャンスだと感じた。
「なぁ、ゆな。 お前、なんで学校1ヶ月も来なかったの?」
あまりに唐突すぎて驚いた。
だけど、あくまで平然とした態度で、
だけど悲しそうな顔をして、
「ほなみに裏切られちゃってさ…
毎日、何のために生きているんだろう、って…」
あたしは嘘をついたつもりはない。
実際、ほなみに裏切られ、ショックで学校に行けなかったのだから。
そう言ったら、翔平は悲しそうな顔をして、
「そっか…
こんな場面で言うことじゃないんだけど、なんか、俺ゆなのこと好きみたいなんだ」
「えっ?」
あたしから言うつもりだった言葉を、先に言われてしまった…
「ていうか、ほなみと付き合う前からさ、好きだったんだよね。
ゆなのこと。」
あたしは、作戦通りだと思った。
「あたしも…
好きだよ。翔平のこと…」