あたしの心は、闇に染まっていた。
感情を失い、喜怒哀楽の意味を忘れたあたしは、全てほなみのせいにしていた。
でも、それは自分から、そして現実から逃げていただけだった。
そんなこと、今さら気づいても遅いのに…
あのとき、気づかなければ意味がないのに…
あたしは、ほなみへの復讐のためだけに学校へ通った。
クラスのみんなは、心配したと言ってくれた。
でも、どうせそれは上辺だけの心配なんでしょ?
あたしは、完全に人を信じられなくなっていた。
そんな中、ほなみがあたしに向かって何度となく話し掛けてきた。
だけど、
あたしはまわりの人たちがビビるほど、キツい目で、
「あんたみたいなサイテーな女、地獄に堕ちればいいのよ!!」
と、言ってやった。
今思えば、このときあたしに“怒り”という感情が戻ったのかも知れない。