スサノオが実体化してきた。
日向はスサノオで堕天使にパンチした。
堕天使の顔が少し歪んだ。
堕天使がスサノオにアッパーを入れた。
スサノオは空中に舞い上がった。
日向は力の差が有りすぎると思った。
堕天使は車の下に手を入れて、ひっくり返した。
車はその衝撃でガソリンに引火し燃え上がった。
玲子の祖父は間一髪で車から飛び出したが、足を挫いて動けそうになかった。
玲子の祖父が言った。
「ここは俺に任せて、お前たちは那須に行け!
日向君。玲子を頼んだぞ」
玲子の祖父は呪文を唱えながら印を結んだ。
玲子がその場を離れようとしなかったが、日向は腕を引っ張ってその場を離れさせた。
日向はスサノオに霊力を送って実体化を強化し玲子を乗せて、跳ねた。
遠くから見ていると、玲子の祖父の前に黒い球が出てきて、それが一気に破裂した。
車の炎が一層大きくなって、堕天使を火だるまにした。
炎に包まれた堕天使は燃えて小さくなってきた。
堕天使の一群がやられた堕天使に向かって来ていた。
玲子の祖父がまた術を放って、堕天使達を火だるまにしていた。
日向と玲子はスサノオに乗って逃げながらその光景を見るしかなかった。
スサノオは一飛びで数キロ行くことができた。
だが、羽を持つ堕天使には追いつかれてしまった。
堕天使はスサノオの前に行く手をふさいだ。
日向と玲子はスサノオから降りた。
堕天使は空からパンチやキックで攻撃してきた。
スサノオはかわしながら隙をうかがった。
実体化して戦った方が堕天使にはダメージが大きいようだ。
それに倒したあとで分かれたりしないから始末がいいようだ。
堕天使はなお空からの攻撃を止めなかった。
スサノオはキックをよけながら、足を掴んだ。
そして、そのまま地面に叩きつけた。
堕天使はぐしゃぐしゃに潰れた。
日向は改めてスサノオの力を感じた。
堕天使は一匹だけではなかった。
二匹の堕天使が近づいてきた。
きりがないなと日向は思った。
今度の堕天使は手に槍を持っていた。
堕天使は槍で攻撃してきた。
スサノオで槍の攻撃をよけながら、堕天使を捕まえるのは無理に近かった。
スサノオに武器があればと思っていると、玲子が思念で武器を作るようにアドバイスした。
日向は剣をイメージした。
スサノオの手に剣が現れた。
スサノオが剣で応戦すると、堕天使は遠巻きにした。
堕天使は槍を投げつけた。
スサノオは剣で振り落とした。
堕天使は槍を次々に出して、投げつけてきた。
堕天使の槍がスサノオの右足を貫いた。
日向はスサノオがやられたのと同じ部分に痛みを感じた。
スサノオの動きが鈍り、槍が腹に刺さった。
スサノオは槍に串刺しになった。
日向は余りの痛みにもがいた。
玲子が霊力を送るのをやめるように言ったが、それどころではなかった。
日向は余りの痛みで気を失った。
スサノオは槍に串刺しになっていた。
玲子は日向を抱えながら、何とかその場から逃げようとした。
堕天使がそれを見て槍を投げつけた。
槍が玲子に当たる直前に、それを遮った。
スサノオが勝手に動いていた。
スサノオは体に刺さった槍を堕天使に投げつけた。
堕天使はそれをかわしたが、スサノオは飛び上がって堕天使を掴んだ。