「つーことは、ここでこいつをやっちまえば、俺ら有名になれんじゃね?」
「ああ、マジヤンの称号いただけんじゃねぇか!?」
金髪男の提案に茶髪が興奮するように話に乗っかる。
ていうか、マジヤンなんて称号、ほしけりゃくれてやりたいぐらいだよ。
特に大事にしてるだけだし、そもそも、喧嘩に明け暮れてたらいつの間にか呼ばれるようになってただけだしな。

ただ…

「そうとわかりゃとっととやっちまおうぜ」

「そーだなってヒィッ!」

茶髪の男が俺の顔を見て情けない声を上げる。


俺はもうすでに戦闘態勢にはいっていた。

「……らぁぁああ!!」

金髪男は投げやりに俺に殴りかかってきた。
その拳を軽くさばいてから、隙だらけの金髪男の顔面にカウンターのように拳を打ち込む


ドガァッ!!

「おぶ…?」

金髪男は鼻やら口から血を吹きながら後方数メートルほど吹っ飛び、そのまま気絶した。


「な……」
その様子をポカーンとした表情で見ていた茶髪男は口をぱくぱくさせている。

「まずはヘビ撃沈…てか?」

俺はにやっとにやけながら言う。

「てんめぇぇぇ!!」

仲間がやられて逆上したのか、茶髪男がキレた形相で殴りかかってくる。
けどまぁ…

俺の悪魔みたいな顔には勝てないよなぁ…

ドゴッ

「うぐ…」
俺のアッパーをもろに腹部で受けた茶髪男は、体を前のめりにさせながら悶絶する。
俺は逃すまいと茶髪男の頭、性格には髪の毛を鷲掴みにして固定すると、男の額に思いっきり膝蹴りを放つ。

ガンッ!

「〜〜〜っ!」

茶髪男は額から血を吹きながら、先ほどの金髪の男のように吹っ飛び、そのままピクリとも動かなくなった。

気がつけば、俺の目の前にはボコボコの男二人が白目むいて倒れてる光景が出来ていた…。