「俺はマジヤンとまで呼ばれちまうたちのわりぃヤンキーなんだよ。周りに怖がられて当然だ。そんぐらいのことをしてきたんだよ。

授業中だって、いくら寝てても教師は起こしにこない。ビビってんのか、もしくは見放してんだよ。
こんな俺がクラスメイトと馴染めるわけが−−」

「そんなの関係ないよ!」

俺の言葉を遮るように、夜佐神の叫び声が屋上に響き渡った。

その言葉に、俺も思わず呆然とする。


夜佐神はさっきの明るい表情と裏腹の、いかにも真剣な表情を俺に向け、

「柴田君が不良だとか、過去に何かしたとか、そんなことは関係ない!
そんなの、柴田君がクラスに馴染めない理由にならないよ!」

「………」

俺は思わず言葉を失ってしまう。
いままで、そんなこと言われたことなど、一度たりともなかった…


「私だってそんなこと気にもしないよ!柴田君は柴田君じゃない!
同じクラスメイトなんだから、仲良くなれない訳ない!」


根拠になってねーよ。

そう思ったが、口には出せなかった



__