勉強とか、あんなもんやって何が楽しいんだ?人助けだのボランティアだの、あんなもんやって、何がおもしれぇんだ?


こんな性格だ、俺を最悪だの臆病者だの言う奴だってたくさんいた。
俺はそんな奴らに自信を持って言えるぜ?

臆病者で何が悪い?

めんどくせーことから逃げて、何が悪い?


自分勝手に生きて、何が悪いってんだ?


俺はこういう奴だ、いや、こういう奴になっちまった、て言った方が正しいかもしれない。

なぜか知らんが、俺の頭脳はほかの奴らと比べてはるかに賢かった。一線を画していた。

どんなに勉強しなくても、怠けでも、成績は学年一位が当たり前。


だから俺は周りを見下して来たし、周りは俺を忌み嫌っていた。

俺がぐれる理由なんて、十分すぎるほどあった。だから俺は、体が大きいことをいいことに、中学三年生の頃はとにかく暴れた。
うざい奴に対しては口より先に手が出た。周りからは怯えられて、俺はいつしか、『マジヤンの柴田』とかまで呼ばれるようになった。


…わけわからんあだ名だよな。
マジヤンっていうのは、『マジでやばいヤンキー』の略らしい。
んで、柴田は俺の名字。柴田リヒトの柴田だ。


誰が考えたんだろうね。