秋山は少し目を細めて、続ける。

「特に、柴田リヒト、大野飛鳥。あなたたち二人に関しては特に目を光らせるように言われてるんですよ。
分かったらとっとと解散してください。」

「チッ」

赤髪女は舌打ちをすると、床に落としたまんまのダンボールをほったらかしたまま、スタスタとどこかに行ってしまった。

自然と秋山の目が残された俺に向けられる。


「……フン」

小さく鼻を鳴らすと、俺は秋山の横を横切り、赤髪女と逆の方に歩き去った。