「先生......っ!」



音楽準備室に、先生の姿があった。


「ん?どうした、木島」


いつものその姿を見て、さっきの噂は嘘だって思いたくなる。


「......教職、辞めてしまうって本当ですか」



私のその言葉に、先生は目を丸くしていた。


「.....................」


口ごもってしまう先生。


嘘だと、思いたかった。