というのも今日から新学期で。


9月1日、高校二年の二学期がはじまる。


宿題は、夏休みの課題でして。


つまりあたしは課題を溜めていたということになる。


実際、溜めすぎていた。


「早くご飯食べなさーい!」


リビングからお母さんの声がする。


「うん……」


返事をしながら、とりあえず席に着く。


「あのさぁ、お母さん」


食べながら、「あたし今日ダルいな。大好きな学校行けないかも」


と言うと、


「何が『大好きな学校』よ」


お母さんはため息をつく。


「そりゃ、遅くまで起きてればダルいに決まってるでしょ。自業自得よ。何言ってんの」


「何言ってんのじゃないよ!」


あたしも負けじと言い返す。


「さっきはかったら熱あったし」


「ふん」


お母さんがあたしのおでこに手のひらを乗せる。


「全然熱くないわよ。異常なし。良かったね、『大好きな学校に行けて』」


……超ムカつく。


けれどそれを抑え、食事を済ませて二階にある自分の部屋へ向かう。