今日の街中もにぎやかだ。
なぜなら世間はいわゆるクリスマスシーズン。

恋人がいる人にとってはいいかもしれないが
私みたいに彼氏がいない人にとっては普段と同じ。
毎年祝うのは隼人やおばさんおじさんとだった。

隼人…。今頃何してるのかな?
元気にしてるのかな?

「おーい、隼人ー!」

「何だよ」

「お前の幼なじみ芸能人なんだろ?俺見たぜ、紹介してくれよ」

あれから隼人は変わらず、とうとう最上級生だ。
私達の通っていた学校は進学校で毎年何十人もT大出がいた。

「あんな女のどこがいいんだよ?やめとけ」

ポテトとドリンク片手に隼人は口にする。

「俺だって何ヶ月も会ってないんだぜ?連絡先だって…」

そうだ、連絡先知らないんだ。
普段いつも一緒にいたからアドレスなんて
知らなくても家の中にいたから不要だったんだ。

"俺、園子のアドレス知らないんだ。"
連絡しようにも連絡先を知らなければ連絡できない。
ましてや園子の今いる所も知らない。

俺達もう昔みたいにはいかないんだな…。