芸能界とは一見華やかで誰もが憧れを抱くもの。
しかし現実はそう甘いものではなかった。

「京子、少し話あるんだ」

と、私は京子に電話をかけた。

「何?話って?」

「あれ以来優里と連絡取れないじゃん、それで私考えたんだ。私がこの業界に入ってテレビを通じて優里やいろんな人に伝えたい!って」

「それって園子が芸能界に入るってこと?」

京子はすっとんきょんな声で返事をした。
誰もが芸能界入りなんて不可能だ、と笑い流すだろう。
けど私はどこか奥底で成功すると信じていた。

「うん。やっぱ無理かな?」

「こればかりはやってみないとわかんないよ、私は応援するよ」

私は覚悟を決めた。