「どこに行きます?」


気分もよくなり気を取り直してあたしたちもまわった。


「あれ乗ろう?」


悠斗さんが指さしたのは観覧車。


あたしが絶叫マシンに乗れないことを気遣ってくれたのだろう。


観覧車に乗ると景色がどんどん変わって見えた。


「あの…」


「ねえ、敬語やめない?」


え?


「ほら、敬語だと距離が縮まらないっていうか、気まずいままじゃん」


確かに初めて会った人と遊園地にきたから気まずいなぁとは思った。


「それに、歳同じだしさ」


うそ。


絶対あたしより上だと思ってた。


だって優しいところとかまさに紳士じゃん。