「もしもし?」


「ゆず?」


その声はとても悲しそうなものだったので、とっさに悪い事を想像してしまった。


「どうしたの?」


「日曜日のことだけど…」


やっぱり。


昼休みに電話してきた時から予想はできていた。


「仕事で行けなくなった」


……


何も言い返せないあたし。


だって仕事だもん。


しょうがないよ。


仕事の方が大事だもん。


「大丈夫だよ。そんなに気にしてないから」


「…うそか。わかった。」


そう言って電話が切られた。


ぜんぜん大丈夫なんかじゃないよ。


泣きたいのに泣けなくて、泣きそうな自分に一生懸命言い聞かせた。