もうきっと嬉梨も澪梨も寝ている。



だから声を押し殺して





泣いた。




起こさないように。





静かに。



静かに。








『もう、海がいないだなんて信じられない』









「うわ~んうわ~ん」



奈央の泣き声が聞こえて



ビクッとする。





いけない。



俺は父親になったんだ。






涙を拭いて



俺は奈央の元へ向かった。