「今日うちのクラスに青木君来てたんだよね」

「来てたって・・・どうゆう?」

「なんか廊下側の窓からちらちらこっち見てたっていうか。あたしは友達に言われるまで気づかなかったんだけど・・・何回も行ったりきたりしながらこっち見てるような」

「なんか言いたいことあったんじゃないか?」

「そうなのかな・・・」

城崎は口をすぼめながら考えている

「まあさ、明日聞けばいいじゃん?俺からも言っとくし」

「そうだね・・・あ!桜井君!初デート記念ってことで写真撮ろうよ
二人で」

「あ、あぁ・・・」


パシャッ






結局その日は何もなかった。なんか期待してたわけじゃないけど、なかったって思ってるってことは少しは期待してたのかな。



「桜井君~!青色片思いの間奏部分のコード見つけたよ~」

「おう、サンキューな」

「せっかく間奏以外あるのにまた買うのもったいなかったからネットで落としたの」

「お嬢様のくせに結構貧乏性なのな」

「別にそういうわけじゃないよ」

城崎が口を膨らましながらさっそくマイクの前に立つ


青色片思い
あなたはみんなの王子様
わたしはただのゴミ
最初から叶わぬ恋
涙も青いわ


二番のサビが終わり今までなかった間奏部分を俺が弾く


その時城崎がマイクから離れて後ろで弾いてる俺のすぐ横に来た


何?



キス。



油断してた