家までは歩いてすぐ。
早く、アコが引っ越さないかな。
暗い夜空を見上げて思う。

今頃陽は何してるんだろう

家に帰ると速攻でケータイを充電する。
仕事のメールがやたら届いていた。

その中にもちろんキミからの連絡はない。
オレのアドレス知らないもんな。
電車の中でアコから借りたメモを取出し、
すぐにキミにメールを打つ。

『隼人です
誕生日おめでとう。
ゆっくり休んで。』

しばらく返信を待ってみる。

すぐにバイブが鳴った。

--------------------------
23:16
アコ

今日はどうして帰っちゃったの?
寂しいよ…




オレはケータイと一緒に目を閉じて横になった。


陽…

どうやったらキミに近づけるんだろう…



ケータイを握ったまま寝たのはいつ以来だろう。

振動で目が覚めた。


-------------------------
4:54


返信遅くなってごめんね。
もう寝ちゃってるよね?
素敵なお誕生日をありがとう。
いい思い出になりました。
ありがとう。



慌てて起き上がってメールを読み返す。
すぐに返信する。

『連れ回してごめん。
楽しかったならよかった。
また近々会おう。』



キミからの返信はなかった。