「またねありがとう」

と言ってキミは帰宅ラッシュの群れに消えてゆく。

見送りながら、
このまま会えなくなりそうな気を
振り払う。

あの時のオレに言ってやりたいよ。

そんな些細な事、どうでもいいと。


キミが見えなくなるまで見送ってオレも帰るために
違う改札を目指す。



ずっとキミの
アドレスを反芻しながら。